町家の秘密 ~ その19 ~
ミャンマーの水かけ祭り
今年2022年にミャンマーの新年は4月17日(日)にあたり、その4日前から水かけ祭りがミャンマー中で行われます。まさしく今日、13日からですね。

ミャンマーでは、日本で一般的な新暦(西暦)も用いられますが、人々の生活により深く根付いているのは、月の満ち欠けでひと月とする旧暦や、仏教に根差した「ビルマ暦」と呼ばれる、この地域独特の暦です。旧暦やビルマ暦は毎年日付が変わるため、祝日の中にはそれに準じて日付が変わるものも少なくありません。2022年は4月17日で大体毎年4月の半ばくらいが新年になります。

ヤンゴンやマンダレーのような大きな都市では人の集まりやすい大きな通りにお祭りのステージが急遽設えられて、若い人中心にステージ上に上がって歌ったり踊ったり賑やかに盛り上がります。仏教行事の一つであった新年を迎える前に水をかけて浄化する儀式が、ちょうどこの時期は最も暑い時期にあたり人々が水をかけ合って楽しみ、日頃のストレスを発散するお祭りに変化していったようです。中にはお寺にお参りに行ったり、瞑想したりして本来の仏教の修行として新年を過ごす人もあるそうで、お寺に向かう人には水をかけてはいけないらしいです。

それ以外の方は老若男女がお祭りに参加して、小さな子供までもが小さな入れ物に水を入れて駆け寄っては水をかけたりする光景も見られます。同時に水かけ祭りは恋の始まりとも言われていて、男性が日頃から好意を持っている女性に水をかけたら告白した事になるそうです。ミャンマーはロンジーという下半身に巻きつける式の巻きスカートが一般的に着られていて、体にピッタリしたもので水をかけると一層体の線がはっきりと出てしまうのですが、普段は紳士的なミャンマーの男性もお祭りの興奮の中でなら大胆になれるのだなあと思います。

日本でも4月は桜の花の季節でいつ咲くかどれくらいもつのかなど日本中が話題にしていますが、ミャンマーではちょうどこの時期はパダウという黄色いミャンマーの国花にもなっている花が咲きます。水かけ祭りが来たからパダウが咲いたとか話しています。

日本でもお餅を食べるように、ミャンマーではモンロンイエボンという白玉の中に黒いヤシ砂糖を包み込んだお菓子を食べる習慣があります。
都会の水かけまつり
田舎の水かけまつり
ミャンマーの国花、パダウの花
モンロンイエボン
(画像はいずれもWebサイトより転載)
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