町家の秘密
~ その17 ~
今日は初めての方が沢山おられ、京町家とミャンマーがどういう関係にあるのかなと思われる方もいらっしゃると思いますので、簡単に自己紹介させていただきます。

私は栗原佳美と申しまして、京都で京町家を改装して不動産賃貸、シェアハウス、レストランやギャラリー運営しております。

物事に対する考えはいろいろあるのが当然で、私のやっている京町家の再生は伝統の再生にあたるもので、伝統を必ずしも保存していかなければならないのかというとそれが正しいからやっているという事でもないのです。私の場合、経験上成り行きで今の仕事をしているといったほうが良くて、そこにミャンマーが大きく関わっているのです。人間はやってきた事に意義や意味を与えたいと思う生き物なんですね。

さて本題ですが、皆さんが旅行に行った時にしゃれた古民家や、瀟洒な数寄屋造りの料理旅館などがあればそこに入ってみたい、ヨーロッパならば中世の建物をリニューアルしたブティックや博物館に入ってみたい、レストランで食事をしたいと思いませんか。素敵な町並みに佇む京町家を見て、住んでみたいなとあこがれる方もいらっしゃるかもしれません。でも改装が大変そうだと思う人がほとんどではないでしょうか。

日本では戦後の経済成長と共に家はスクラップアンドビルドするものとなりましたが、それまでは手を加えて住み継いでいくものでした。

私はこの仕事を始める前に、ミャンマーに10年くらい住んでいたことがあります。ミャンマーでは生活環境を良くするために住まいの修理や改修をしていました。学校では絶対教えてくれないサバイバルのノウハウを学んだ時期だったと思います。そんな中から日本の四季のある素晴らしさや、工夫を加えてゆく日本人の探求心の強さ、素材を洗練させてゆく美意識など、初めて日本の素晴らしさを実感しました。

何故、ミャンマーカフェかというと、ミャンマーファンの皆さんに何故ミャンマーが好きなんですかと問いかけると、ミャンマー人を好きだからと答える人が、もしかしてすごく多いんじゃないかと思います。ミャンマーの文化と共存した空間で人と人がつながり、そこからミャンマーだけではなく様々な良きものを発信していければいいなと思っています。

楽平家と書いてラペイエと呼びます。ラペイエとはミャンマーのミルクティーをアジアのお茶文化の人と人がつながってゆく文化の象徴ととらえて楽平家ブランドとして立ち上げました。
それでは楽平家レストランの紹介をさせていただきます。
外観
日本が洋風文化を取り入れ始めた昭和初期の建物です。
アフタヌーンティー
香港式のアフタヌーンティーでうちではスイーツではなく中華のオードブルとしてお出ししていて、女性に大変人気です。
左:ラペッタミン(お茶の葉サラダの混ぜごはん目玉焼きのせ)
右:チャーザンヒンガー(春雨スープ)
奥に見えているクッションはミャンマーの巻きスカートの生地で作ったもオリジナルで
左の緑色のものはビルマ族のアチェイ柄という伝統柄です。以前の楽平家オンラインサロンでお話しいていただいたモリンガさんはこのアチェイ柄を使ったとっても素敵なバッグを商品開発されいています。
担々麺と点心のセット
担々麺はゴマがたっぷりで健康にも良いと名物になっています。やみつきになる味です。
朝粥セット
奥に見えているのがラペイエです。
ミャンマー料理
オノカウスエ(ココナッツラーメン)です。
ミャンマーは不幸な出来事から約1年経ちましたが、状況が良くなっていく様子も伺えず人々は苦難の中にあります。ミャンマーの方が一日も早く希望をもてるようになることをお祈りして話を終わります。

ありがとうございました。
Made on
Tilda