生来の植物好きから、永年務めた勤務先を早期退職し、高知県立牧野植物園に転職しました。そして同園がJICAの支援を得て行ったミャンマーの北西部に位置するチン州でのプロジェクトの現地駐在マネージャーとして2007年から2009年までの2年間、特別の許可を得て単身で現地に滞在しました。おそらく、人口約60万人といわれるチン州に滞在する、たった一人の外国人でした。
チン州はその全てが急峻な山岳地帯で占められており、数多い深い谷が人々の往来を阻んでいます。チン州の北部は第二次大戦末期のインパール作戦の進路となりましたが、この地形が折からの雨季の豪雨と相まって、将兵を苦しめたことは想像に難くありません。
わずか2年間の滞在ではありましたが、現地の人たちと暮らした日々は一生忘れられない貴重な経験となりました。
本日は、この2年間の滞在経験の一端を皆さんにご紹介させていただきます。