≪内容≫
2022年度、勤務先の在外研修制度を利用し、カンボジアに1年を通して滞在する機会を得ました。この期間、南部タケオ州の1農 村にて、家族・世帯に関する22年ぶりの再調査を実施することができました。今回、 この22年間で変わらなかったカンボジアの家族の特徴と、大きな 変化があった部分をご報告したいと思います。あわせて、カンボジ アに大勢いる私の(正確に言うと夫の)親戚との付き合いにおける見聞などもお話しし、カンボジアの家族・親族の今についてお知らせできればと思います。
≪プロフィール≫
高橋美和
2017年より実践女子大学人間社会学部教員として「文化人類学 」「アジア文化論」「フィールドワーク論」他を担当しております 。大学院生の時はタイ研究だったのですが(ミャンマーにルーツを 持つMon人および、寺院住まいの女性修行者メーチーの研究)、 1995年に訪れたカンボジアにて、内戦終結直後・復興期のエネ ルギー溢れる様子に魅了され、カンボジア研究を始めました。それ以降、ほぼ毎年カンボジアでの短期調査(仏教復興、出家者/ 修行者、家族・親族、出産文化等)をしてきました。現在関心を持っているのは、高齢化が進むカンボジアにおける高齢者と仏教との関り、仏教教学学習とジェンダーとの関りなどです。